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年末年始(12/30 ~ 1/4)、慶應義塾の休日(1/10)

脳血管障害

研究班の紹介:脳血管障害

脳血管障害の臨床研究

当院は一般社団法人日本脳卒中学会指定の「一次脳卒中センター(Primary Stroke Center:PSC)」としての認定を受けており、地域の医療機関や救急隊からの要請に対し速やかに脳卒中患者さんを受け入れ、急性期脳卒中診療担当医が速やかに診療を行うことが可能となっております。この診療の中には、急性期脳梗塞に対するアルテプラーゼ静注療法(rt-PA)、及びカテーテルによる血管内治療も含まれます。当院では神経内科・脳神経外科に合わせて6人の日本脳神経血管内治療学会専門医が所属しており迅速な治療が可能となっている、都内・新宿区内でも有数の体制を有する施設となっております。

一方、これらの脳血管障害の臨床において、急性期や再発予防においては投薬をはじめとした内科的治療が中心となります。特に昨今の血管内治療に関する進歩が目覚ましい一方で、抗血栓薬やスタチン・降圧をはじめとしたリスク管理などに伴う内科的治療の進歩もあり、血管内治療を含めたそれらの治療成績を解明することは我々神経内科医の役割であると考えます。

当科では脳血管障害に関する臨床での豊富なデータベースを作成し主に後方視的な解析を行なっております。また、主に内科的治療に関する治験にも参加しております。詳細は今後のホームページ更新、もしくは担当医に直接お聞きください。

脳血管障害の基礎研究(Neurovascular Unit: NVUを中心として)

脳血管障害、及び認知症は、要介護状態となる主要な要因であり大きな問題となっています。脳梗塞の発症予防は、いまだ抗血栓療法と血圧管理に依存していますが、抗血栓療法は脳出血発症リスクと表裏一体であるなど、脳血管障害の治療で解決すべき課題は多く、脳血管性認知症に至っては治療法が存在しません。脳出血の予防も血圧管理に依存し、いざ発症した場合に可能な治療はきわめて限定的です。安全性と有効性を両立した脳血管障害、さらには脳血管性認知症に対する治療の確立は喫緊の課題と言えるでしょう。

脳は約140億個の神経細胞と、その10倍のグリア細胞によって構成されていることが古くから知られています。この神経細胞、栄養を供給する脳血管、そして神経と血管を繋ぐグリアは、脳組織の機能的な最小単位、すなわち神経血管ユニット(neurovascular unit; NVU)を構成しています。このNVUの構造・機能を解明し、神経疾患の発症、進展など病態への関与を明らかにすることにより、脳科学、そして脳治療学に新たな扉を開き、人類に貢献することが我々の研究チームの最終目標です。

我々は、医学的アプローチとして「臓器」から「組織」、工学的アプローチとして「細胞」から「組織」へと脳研究を推し進め、それらを融合することで、NVUの構造・機能と病態への関与を明らかにしようとしています。

具体的には「医学的アプローチ」として、①実験動物の脳を生存状態で長期にわたり反復して観察可能な「頭窓(とうそう)法」、②NVU を構成する特定の細胞(神経細胞、脳血管内皮細胞、グリア細胞など)を蛍光標識で観察可能とする遺伝子工学、③頭窓を通じて脳の比較的深部まで観察可能な二光子顕微鏡、の3つの手法を同時に用いることにより、NVUの構造・機能解明を進めています。

「工学的アプローチ」では、慶應義塾大学理工学部や放射線医学総合研究所の先生方にもご助言を頂きながら研究を進めています。

「医学的アプローチ」「工学的アプローチ」双方のアプローチによって得られた知見から、NVUの構造・機能を「細胞-組織-臓器」という連関において一元的に解明し、NVU基礎研究のプラットフォーム開発、そこから展開されるシーズ開発と臨床医学におけるunmet needs解決への応用を進めていきたいと考えています。

これまで多くの基礎研究成果を論文、学会で報告しており、今後は慶應義塾大学病院で立ち上がった脳卒中センターを中心に、臨床研究、治験、慶應病院アライアンス施設と連携した研究体制整備を積極的に進め、NVU研究の基礎と臨床とが一体となって、脳血管障害、脳血管認知症、そのほか神経疾患の治療における未解決の課題への答えを探求していきます。

業績

詳細は下記pdfリンクをご参照ください。

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