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診療受付
午前8時40分 ~ 午前11時00分
休診日
日曜日・第1・3週土曜日、国民の祝日・休日
年末年始(12/30 ~ 1/4)、慶應義塾の休日(1/10)

教育体制

ローテート形式について

2024年現在、慶應義塾大学医学部神経内科に入局後、主に2つの勤務体系を選択する形になっています。

①「D3、D4で関連病院(アライアンス病院)に出向してローテート→D5で慶應病院に帰室して勤務」
②「D3は慶應病院でローテート→D4、D5でアライアンス病院に出向して勤務」
※D3=卒後3年目、D4=卒後4年目、D5=卒後5年目 ※大学院入学は現時点では最短でもD4以降となりますが、それ以降であれば時期は問いません。

いずれの場合でも、神経内科の診療に専念する前に、各内科専門領域をローテートし、幅広く内科研修を行うことになります。D3から神経内科に専念し、専門的知識や経験を増やしていく選択肢もありますが、まずは各内科専門領域をローテートすることで、内科全般的な診療能力の向上につながり、内科専門医対策にもなります。また、神経内科をより多角的に理解することができるようになるでしょう。

3つの目標について

慶應義塾大学医学部神経内科は、その運営方針として「治療学、多様性、若き力」の3つの柱を掲げ、教育体制を構築しています。

治療学とは、患者さんへの還元を追求し続けることです。慶應義塾大学医学部神経内科は、私達が「最後の砦」であることを強く自覚し、あらゆる手段を駆使しながら、患者様の生命の質(quality of life)を向上させる努力を惜しみません。その上で、未だ治療が確立していない様々な難病に対して、最先端の医学を動員し、治療に繋がる国内外のどんな小さな可能性(シーズ)にも目を配り、自ら積極的に新規治療法の臨床開発に注力して参ります。

多様性を重んじることとは、学内の基礎・臨床双方の教室はもちろんのこと、他学部や他大学との協働や産学連携も積極的に取り入れる姿勢にあります。また、塾祖福澤諭吉の医学への想い「医師休道自然臣(医師よ、自分たちは自然の家来に過ぎないなどと言ってくれるな)」を胸に刻み、学祖北里柴三郎が唱えた基礎臨床一体型医学の精神を具現化するべく、診療・教育・研究を進めて参ります。

若き力の育成は、top down方式ではなく、bottom up体制にあります。神経「治療学」の原動力となるのは、患者様やご家族の声に耳を傾け、現状を憂い、「奇跡」を共に渇望する若き医師たちのまっすぐな情熱です。慶應義塾大学医学部神経内科では、「若き力」がその力を思う存分発揮できる教室であることを何よりも重視しています。大学院では、physician-scientist(科学的素養を有した医師)を育てるべく、治療に対する「情熱、冷静な科学的思考力、そして強いリーダーシップ」を有した、神経内科の次世代リーダーを養成します。

複数PI(Principal Investigator)制

当教室では、上記3つの目標を掲げつつ、複数PI(Principal Investigator)制をとっています。

多発性硬化症・脱髄疾患、重症筋無力症・炎症性筋疾患、脳卒中、変性疾患(認知症、Parkinson病)、頭痛、筋萎縮性側索硬化症の計8人のPI医師を筆頭にグループを形成しており、各々で臨床研究・基礎研究を行っています。また、研究にとどまらず、日常診療面の専門的助言も行っております。

各チームの研究紹介は他頁にゆずりますが、当教室では各PIの豊富な研究実績により、新入局の先生方の希望する研究内容を強力にサポートいたします。

病棟業務

当教室での研修の魅力は、神経免疫疾患、脳卒中、変性疾患、頭痛など、バランスよく学ぶことができる環境にあるといえます(参考:入院実績)。病棟業務は、神経内科全般の学習に大きく役立つことでしょう。

病棟業務は屋根瓦式をとっています。時期によっても変わりますが、例えば「1人の病棟チーフ、3人のオーベン(病棟担当医)、数人のネーベン(主に初期臨床研修医)」を1チームとして、計3チームで構成しています。帰室者(D5 or D6)の先生方は、オーベンとして業務を行っていただきます。各症例に対してアセスメントを行い、病棟チーフと方針確認を行いつつ、初期臨床研修医に指導を行いながら、臨床能力を磨いていきます。診療部長・病棟医長などからも指導を受けながら、難しい症例に対しても安心して診療に臨み、経験を積むことができます。

週1回のカンファレンスでは、各専門のスタッフから助言を受けながら、教室員全体で治療方針を検討します。さらに、自身の症例のみならず、同僚の先生の症例も学ぶことができ、大変有意義な時間をもつことができます。

勉強会

2021年から毎月、後期研修医(専攻医)および若手の医局員を対象とした、様々な神経疾患の勉強会(アライアンス勉強会)を実施しています。本勉強会はWeb会議システムを用いて行っており、大学で研修をしていても、アライアンス病院で研修中であっても、場所に関係なく知識の習得を効率良く行うことができます。

週間スケジュール

新入局の先生方には、病棟業務の他、外来補佐、病棟当番、当直・オンコール、アライアンス病院での外勤などを担当していただきます。

外来補佐では、指導医の外来診療を見学することで、知識や診療方法を学習することができます。

病棟当番は、平日日中に院内・病棟での緊急性の高い処置・診療に対応する係です。大学病院ならではの複雑な病態を持つ症例のコンサルトにも対応するなど、診断と治療を自ら判断することになるため、診療能力向上に多いに役立ちます。

夜間・休日は、神経内科では、当番・オンコール制としています。夜間・休日は神経内科オンコールに業務を引き継ぐため、当番にあたっていなければ、自らの裁量で予定を立て、余暇を過ごすことが可能です。

当直は、内科当直の一員として、1~2か月に1度程度の頻度で、主に救急外来の内科初療の役割を担います。神経内科に限らず、内科全般的な知識を生かしていただく場となります。

アライアンス病院での外勤では、主に神経内科外来を担当します。神経内科疾患のcommon diseaseを主体とした診察、検査オーダー、結果のアセスメント、治療・薬剤選択など、外来診療の実践を学びます。

神経内科医局員の実際の週間スケジュールの一例を参考に記載します。

 
午前 外来補佐 外勤
「神経内科外来」
外来補佐 病棟番    
午後 外勤「一般内科」 病棟番   教授回診
カンファレンス
外勤
「神経内科外来」
勉強会
(第2週)
夜間・休日は当番・オンコール制

キャリアプラン

神経内科には、経験豊富な先生が集まっています。大学院の入学時期、ライフワークバランス、留学の検討など、各先生が希望するキャリアに柔軟に対応できるよう、環境を整えています。入局した先生方の不安、疑問や希望に答えるべく、様々な観点から親身にアドバイスをさせて頂きます。

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