【論文発表】抗横紋筋抗体の新たな測定法（cell-based assay）の開発
2019.08.30
久冨木原健二先生を筆頭著者とする論文 ”Cytometric cell-based assays for anti-striational antibodies in myasthenia gravis with myositis and/or myocarditis.”がScientific Reports誌に掲載されました。
論文題名：
Kufukihara K, Watanabe Y, Inagaki T, Takamatsu K, Nakane S, Nakahara J, Ando Y, Suzuki S. Cytometric cell-based assays for anti-striational antibodies in myasthenia gravis with myositis and/or myocarditis. Sci Rep 9: 5284, 2019
久冨木原健二先生を筆頭著者とする論文 ”Cytometric cell-based assays for anti-striational antibodies in myasthenia gravis with myositis and/or myocarditis.”がScientific Reports誌に掲載されました。抗横紋筋抗体であるtitinやvoltage-gated K channel (Kv1.4)に対する自己抗体をcell-based assay (CBA)による感度の高い測定法を開発いたしました。2003年から2016年に我々が経験した、あるいは測定依頼のあった筋炎・心筋炎を合併した重症筋無力症30例において、抗titin抗体は28例 (93%)、抗Kv1.4抗体は15例 (50%)で検出され、全例でいずれかの自己抗体が陽性であることを証明いたしました。抗横紋筋抗体は重症筋無力症の中で、球症状やクリーゼを呈するような重篤な重症筋無力症で検出されることを知られております。また免疫チェックポイント阻害薬が原因で発症する重症筋無力症や筋炎の症例でも抗横紋筋抗体が検出されることが報告されており、実臨床での有用性が期待されます。なお抗横紋筋抗体はTKリサーチ社で受託測定を行なっております (http://www.tkresearch.co.jp/products/cytometric-cba-antistriationalab)。
