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診療受付
午前8時40分 ~ 午前11時00分
休診日
日曜日・第1・3週土曜日、国民の祝日・休日
年末年始(12/30 ~ 1/4)、慶應義塾の休日(1/10)

頭痛

主な神経疾患診療の解説

■疾患名

頭痛

■概要

頭痛は器質的な原因を有する二次性頭痛(脳出血,脳腫瘍,髄膜炎など)と機能性である一次性頭痛(片頭痛,緊張型頭痛,群発頭痛など)に分類することができます.

当院頭痛外来を受診した場合,問診,診察,必要に応じて各種検査によって二次性頭痛がないか調べ一次性頭痛の診断および治療を行っていきます.

近年問題となる頭痛として,頭痛もちの方が鎮痛薬の内服量が多くなった場合に生じる「薬剤の使用過多による頭痛」があります.まだまだ認知度は高くはないですが,適切な指導や治療が必要となることも多い疾患です.

頭痛外来では最新のエビデンスも踏まえた上で,患者さまと相談しながら治療方針を決めていきます.

特に片頭痛については 2021 年よりCGRPを標的とした新しい治療を行うことが可能となり,多くの患者さんの生活の質の向上に繋がっております.

■症状

  • 片頭痛:一般人口の 8.4%が患っていると報告されています.20~40 代の女性に多い頭痛です.一般的には片側性,拍動性(脈打つような性状)の頭痛とされておりますが,そうではないこともあります.約3割の患者さまでは閃輝暗点といった視野の症状が頭痛に先行します.光に対して敏感になったり,吐き気を伴ったりすることもあります.日常生活に支障をきたすことが多い頭痛です.
  • 緊張型頭痛:一般人口の 22%が患っていると報告されています.通常では,動作による頭痛の増悪,吐き気の症状はみられないとされています.
  • 群発頭痛:稀な頭痛です.男性に多いですが,近年では女性も増えてきております.痛みは片側の目周囲,目の上部,側頭部に出現し,激しい痛みを特徴とします.自律神経症状(涙が出たり,目が充血したりすること)を伴うことが多い頭痛です.
  • 薬剤の使用過多による頭痛:頭痛もちの方が鎮痛薬(薬局で購入できる市販薬を含みます)の内服量が多くなることで生じる頭痛です.

■診断

二次性頭痛の可能性がないか各種検査も用いながら判断していきます.一次性頭痛については問診によって診断をつけていきます.

■生活上の注意

■治療

片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛それぞれにおいて,頭痛が生じた際に使用する急性期治療薬(鎮痛薬),連日内服することで頭痛の頻度を抑える予防療法があります.治療の中心は西洋薬になることが多いですが,漢方薬,非薬物療法についても提案できますので,お気軽にご相談ください.

片頭痛の予防療法については,2021 年に大きな変化がありました.片頭痛の重要なペプチドであるCGRP を標的とした治療である CGRP 関連抗体薬(抗 CGRP 抗体,抗 CGRP 受容体抗体)がわが国においても承認となりました.これらの薬剤は皮下注射製剤となっております.当院においても CGRP 関連抗体薬による治療が可能です.

時期にもよりますが,最新の治験を行っていることもございます.興味のある患者さまはご相談いただければと思います.

薬剤の使用過多による頭痛の治療については,鎮痛薬を減量,中止することが重要となります.

頭痛の原因によっては他の診療科に紹介させていただくこともあります.

それぞれの患者さまにとって最も良いと思われる治療を提案し,患者さまと相談しながら方針を決めていきたい思います.

CGRP関連抗体薬についての説明のリンク:
片頭痛の新しい治療 -神経内科-|慶應義塾大学病院 KOMPAS (keio.ac.jp)

■その他

滝沢,渡邊,石鎚が頭痛外来の診療を担当しております.

初診(院内他科を含む)木午前(担当:滝沢)
院内他科からの初診水午前(担当:石鎚)
土午前(渡邊)【病院営業日:原則第 2・4・5 週目】
再診 火午後(滝沢)
水午前(石鎚)
水午後(石鎚)
木午前(滝沢)
金午後(滝沢)
土午前(渡邊)【病院営業日:原則第 2・4・5 週目】

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